焚き火の火起こしで誰もが憧れるファイヤースターター。火打ち石のように火花を飛ばして着火することにロマンを感じるのは私だけでしょうか。でも、思っている以上に難しくうまく着火できずに悩むキャンパーも多いのです。ファイヤースターターの種類を知らずに選んでしまうと着火できないことがあります。
正しいファイヤースターターの選び方と使い方をマスターしてカッコ良く火起こししましょう。上手く着火できた時の達成感はヤバいですよ!
ファイヤースターターとは
ファイヤースターターとはロッドという金属製の棒とストライカーという火打ち石の役割をする薄い金属板がセットになった道具です。別名メタルマッチとも言います。ストライカーでロッドを削り金属の粉を火種になるティッシュや麻紐にかけておきます。ストライカーでロッドを勢いよく擦ると摩擦で火花が飛び火種に着火します。
ファイヤースターターはいつ使う
キャンプで使うファイヤースターターは2つのシーンで活躍してくれます。
焚き火や炭の火起こし
ファイヤースターターを使う場面の代表的なのが焚き火。ファイヤースターターの火花を使って着火させるとカッコ良いですね。
シングルバーナーの点火
OD缶やガソリン缶を使うタイプのシングルバーナーを点火させる時にライターやチャッカマンを使いますが、気温が低い冬季などでは使えないことも。ファイヤースターターなら気温に関係なく点火させられます。ガスの出力を強めにしてから着火させます。
ファイヤースターターで本格ブッシュクラフト
ブッシュクラフトでは燃料を使わずに一から火を起こすのが何よりも魅力。ロッドを擦って火を起こし、少しづつ火を育てていく楽しさが男のロマンですね。カッコ良くキャンプしたい男性は必ずファイヤースターターをマスターしたいですね。
グループキャンプなどでキャンプ初心者がファイヤースターターを使って着火させたら周りはびっくりすること間違いなし!
ブッシュクラフトに始めてチャレンジしたけど、通常のキャンプとはまったく違う楽しいさを体験できました
ファイヤースターターを使うメリット4つ
ファイヤースターターを使うとメリットがあります。
メリット1:燃焼器具不要
焚き火の焚き付けにガスバーナーやチャッカマンが不要ということ。ロッドを擦るだけで火が作れるファイヤースターターがあれば焚き付けができるので燃焼器具が必要ありません。
メリット2:雨などの湿気に強い
ロッドは湿気に強く雨に濡れても着火させられます。仮にロッドを水が入ったバケツに落としたとしても着火させることができるんです。急な雨で濡れてしまっても全く問題ありません。
メリット3:気温や気圧の影響を受けない
ガス缶やライターなどの燃焼器具は低温や標高が高い場所が苦手なのですがファイヤースターターは環境に左右されることなく使えます。雪中キャンプや登山に大活躍してくれます。
メリット4:子供に火の起こし方を教えられる
普段の生活では火を起こす機会はありません。キャンプでは子供に焚き火で火を体験させてあげられるだけではなく、火の起こし方も教える事ができます。貴重な体験であり火育につながるため一緒に楽しめます。
ファイヤースターターの使い方ガイド
ファイヤースターターの使い方を手順に沿って紹介します。
①ロッドの黒皮という黒い部分を削って火種となるティッシュや麻紐などに粉をかける。
②持ち手をしっかりと持ち、ロッドの先端を火種に接触させてロッドがブレないように固定します。
③ストライカーで勢いよくロッドを擦って火花を火種に飛ばす。火花が飛びやすい角度は実際に擦ってっみて探りましょう。火花が飛びやすいロッドであれば擦りやすい角度で擦っても問題なく飛ばすことができます。
④火種に着火させる。
選び方
初心者でも簡単に着火できるかが一番重要
ストライカーでロッドを勢いよく擦ると火花が火口に飛んで着火しますが、ロッドの素材によってはなかなか火花が飛ばずいつまで経っても着火できないことがあります。着火できなかったり、時間がかかったりするファイヤースターターを使うと握力が低下して疲れてしまいます。ファイヤースターターを選ぶうえで一番重要なのはロッドの素材です。ロッドの素材には2種類あります。
- マグネシウム
- フェロセリウム
初心者が選ぶロッドの素材はフェロセリウム一択です。
もっしりが初めてファイヤースターターを使った時はマグネシウムのロッドだったけど着火に苦労しました。でも、フェロセリウムに変えると1回擦っただけで着火できたんです!
フェロセリウムをおすすめする理由はファイヤースターター初心者のもっしりが1回で着火できたからではなく、素材により着火点の温度に大きな違いがあるからなんです。
マグネシウムに比べフェロセリウムの着火点の温度が300度程低いため、初心者でも容易に着火できるのです。
もっしりだからできたというわけではないことが分かるね
金属の粉をティッシュに落としている時に火花が飛んで着火できちゃいました
これには驚くしかありませんでした
その時の実際の動画は下のリンクをクリックしてご覧ください。3種類のファイヤースターターを比較検証して、どのファイヤースターターが1番良かったかを解説しています。
動画を見ればフェロセリウム一択であることがわかります。
持ち手が握りやすいか
ストライカーの持ち手の部分には3つの素材があります。
- 金属製
- プラスチック製
- 木製
上記の中でも太い木製は滑りにくく握りやすいため初心者や子供にはおすすめです。
持ち手が小さいと親指と人差し指だけで持つことになり、力が入りにくいんです。
大きいと手のひら全体で持てるため力が入りやすいんです。
ロッドの長さ
ロッドの長さは商品によりミリ単位で違います。長い程一回で擦れる幅が長く、火花を飛ばしやすくなります。子供も使う場合は長すぎると擦りにくいため子供でも擦れるロッドの長さを選ぶことをおすすめします。
一般的には6cm程度が良いと言われてるけど個人的には10cmくらいは欲しいな
子供も使うなら6cmくらいでもかまいません
ちなみに今回動画で紹介したフェロセリウムロッドは11.7cmですが幼児でも火花を飛ばすことができました
ロッドの太さは寿命に比例
ロッドは使うたびに微量に削れていくため太い方が長持ちします。一般的に販売されているのは8mm程で1万~3万回擦ることができます。一生使えると言って良いでしょう。10mm以上あれば太いロッドと言えます。ロッドが太いとその分、重量があり安定して擦りやすくなります。
細くて短いと擦る時にうまく固定できずに力が逃げちゃうんですよねぇ
下手なだけかもしれませんが…
ストライカーとロッドが一体化
ファイヤースターターはキャンプ道具の中で一二を争うくらいサイズが小さいのです。ストライカーもロッドも小さく、キャンプ場の芝生に落とすと見つけにくかったり、無くしたりすることがあります。紛失を防ぐためにもそれぞれが紐で繋がっているスターターを選ぶと安心です。
紐の長さが短いと擦りにくいので使う時は外してもかまいません
ホイッスルつき
キャンプ場ではほとんど利用する機会がありませんがホイッスル付きの商品もあります。
ホイッスルの音は人間が発する音よりも周りの音にかき消されにくいため、遭難した時でも周りの人に聞こえやすいのです。いざと言う時に役に立ちます。
火吹き棒付き
火を起こす時に狙った位置に空気を送り込むのに便利な火吹き棒で、一つは持っておきたいアイテムです。空気を送り込むことができれば良いため付属していなくも100均などで安価に購入できます。
ビールなどの栓抜き付き
瓶ビールなどの蓋を開ける時に使う栓抜きが付いているタイプもあります。キャンプ場で瓶ビールを飲む機会はなかなかないかもしれませんが、ビール以外にも栓抜きが必要なドリンクやアルコールはあります。
キャンプで栓抜きを持っている家族には、あると便利です。
簡単に着火しうるファイヤースターターのおすすめ5選
初心者でも簡単に着火できるファイヤースターターのおすすめを紹介します。
【マウントブロス】ファイヤースターター
サイズが大、中、小の3種類あるフェロセリウムのファイヤースターターです。ロッドが極太で重さがあり着火時に安定します。通常ロッドの形は丸型ですが、マウントブロスのロッドは六角形です。角を擦ると火花が簡単に飛びます。角度を気にすることなく、何も考えずに擦るだけで火花が飛びます。
もっしりが最近購入して動画を制作したのがこのファイヤースターターです
良さは語るより動画をしていただいた方が間違いいないですね
マウントブロスとキャプテンスタッグ、ダイソーの検証動画はこちら
ロッドの素材 | フェロセリウム |
持ち手の素材 | 木製 |
ロッドの長さ | 大142mm・中117mm・小90mm |
ロッドの太さ | 12.7mm |
ロッドの形 | 六角形 |
ロッドの一体化 | 有 |
その他の機能 | 左利きでも使いやすい・収納ケース |
【ZEN Camps】ファイヤースターター
焚き火関連で有名なメーカー。無難なメーカーを購入したい場合はおすすめです。六角形のロッドなので火花が飛びやすく初心者でも扱いやすい商品です。
ロッドの素材 | フェロセリウム |
持ち手の素材 | ー |
ロッドの長さ | 127mm |
ロッドの太さ | 12.7mm |
ロッドの形 | 六角形 |
ロッドの一体化 | 有 |
その他の機能 | 収納ケース |
【山麓工房】極太ファイヤースターター
キャンプ系Youtuber KENJI PERM CAMPで紹介されたファイヤースターター。持ち手のカラーはブラック、ダークブラウン、ナチュラム、レッドブラウンの4種類から選べます。万が一、不良品などがあった場合は24時間以内に対応してもらえます。
ロッドの素材 | フェロセリウム |
持ち手の素材 | 木製 |
ロッドの長さ | 100mm |
ロッドの太さ | 10mm |
ロッドの形 | 丸形 |
ロッドの一体化 | 無 |
その他の機能 | 収納ケース・栓抜き |
【LAGERFEUER】名栗加工 グリップ ファイヤースターター
カラーはホワイトアッシュとウォルナットの2種類から選べてそれぞれ質感がことなります。古くから床材や壁材などの建築材料で用いられてきた伝統的な意匠「名栗(なぐり)加工」を施しています。
ロッドの素材 | フェロセリウム |
持ち手の素材 | 木製 |
ロッドの長さ | 90mm |
ロッドの太さ | 12mm |
ロッドの形 | 丸形 |
ロッドの一体化 | 有 |
その他の機能 | ー |
【Ganydet】ファイヤースターター
パラコードのカラーバリエーションが多く、オリーブ、ブラック、反射緑、反射黒、迷彩の5種類から選べます。迷彩以外のパラコードには反射材が入っているから夜地面に落としてもすぐに発見できます。
ロッドの素材 | フェロセリウム |
持ち手の素材 | ー |
ロッドの長さ | 100mm |
ロッドの太さ | 10mm |
ロッドの形 | 六角形 |
ロッドの一体化 | 有 |
その他の機能 | 栓抜き |
ファイヤースターターと合わせて揃えたいキャンプ道具
焚き火台
焚き火には欠かせないアイテムです。家族での焚き火はある程度大きさが必要になります。火育するなら子供でも扱いやすい焚き火台を選ぶようにしましょう。
焚き火シート
焚き火台とセットで必要なのが焚き火シートです。焚き火台の4倍の大きさを選ぶと火の粉が飛び散っても引火することなく安心して楽しめます。素材も選ぶうえで重要ですので気になる方は下の記事をご覧ください。
火ばさみ
皆さんは火ばさみとトングの違いを知っているでようか。以外に知られていないのですが、まったく違います。トングでも薪を掴むことはできますが使いにくいので、火ばさみを持っておくことをおすすめします。
家族で共有できるファイヤースターターのまとめ
子供も一緒に使うならロッドの長さが短すぎず長すぎずのファイヤースターターを選ぶようにしましょう。10cm前後だと使いやすいです。素材はマグネシウムではなくフェロセリウムが絶対おすすめ。初心者にとってはファイヤースターターで火を起こすことが難しいので、できるだけ簡単に着火できる素材を選ぶことが重要です。
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