- 湯たんぽの適正温度が知りたい
- 湯たんぽの正しい使い方や注意点が知りたい
- 湯たんぽのおすすめが知りたい
真冬のキャンプでは石油ストーブや薪ストーブで暖を取ることが多いが、これら暖房器具をつけたまま寝ると一酸化炭素中毒になる危険がある。そのため、寝るときは重ね着してシュラフに入り、電気毛布を掛けるスタイルが一般的ですが、これでも寒くて睡眠できないことがあります。寒さで寝れないキャンプは地獄でしかありません。
夜は疲れた身体をしっかりと休めて翌日のキャンプも楽しく過ごしましょう♪
シュラフを温めるのは湯たんぽが最強な理由
真冬のキャンプで睡眠しようとシュラフに入ると、シュラフが冷たくて目が覚めることがあります。家庭の布団も真冬は冷たいですよね。シュラフ自体が熱を発するわけではないので体温で中を温めることになります。でも、こたつのように入ったらすぐに温かい状態で睡眠したいですよね。
そこで役立つのが湯たんぽです。湯たんぽを睡眠する前にシュラフの中に入れておくことで温かいシュラフに入り睡眠することができます。どれくらい温かいかというと、例えるなら布団乾燥機が終わった直後と同じ状態くらい温かいのです。
布団乾燥機直後の布団と同じくらいの暖かさがあれば真冬でも快眠できますね。シュラフを温めて快眠したいなら湯たんぽが最強です。
真冬はシュラフの選び方が特に重要です。家族におすすめのシュラフは下の記事で紹介しています。合わせてご覧ください。
湯たんぽの温度を保って朝まで快眠する方法
湯たんぽは快眠には欠かせないアイテムだということが分かったと思います。次に疑問に思うことは、湯たんぽをどうやって朝まで温かい状態に保つのか。朝まで快眠するために湯たんぽの温度をできるだけ下げたくないですよね。
湯たんぽの温度を保って朝まで快眠する方法と手順は以下の通りです。
- 湯たんぽに適温のお湯を入れる※素材により温度が異なる
- 湯たんぽ本体をカバーに入れる
- シュラフに入る20分~30分くらい前にシュラフの中心部に入れておく※筋肉の大きな体感部を温めることで足先など末端までの血流が良くなる
- シュラフに入る15分くらい前に湯たんぽを足元にずらす
- シュラフに入り、湯たんぽは足元の足が触れない位置に移動※シュラフの長さに余裕が必要
- 睡眠
湯たんぽの保温時間を長くするには湯たんぽカバーに入れて使用することです。カバーが無い場合はバスタオルや毛布で包み、外気に当らないようにしましょう。保温時間はお湯の量や温度により大きく変化します。湯たんぽ本体の耐熱温度が高く、容量が大きい商品が保温時間が長いといえます。
湯たんぽのお湯の適正温度
湯たんぽに入れるお湯の温度は一般的には70度~80度ですが、湯たんぽの素材によって変わります。まずは基本の70度~80度を覚えておきましょう。
- ポリエチレン製・・・80度以下
- ゴム製や陶器、プラスチック製・・・70度以下
沸騰したばかりのお湯は100度近いため、水を足すなどして温度を下げてから入れるようにしましょう。医療関係で使われている湯たんぽは100度の沸騰したお湯を入れるそうですがキャンプで使う湯たんぽや特にプラスチック製は温度に耐えられない可能性があります。
お腹や腰、足など部分的に温めたい時は60度くらいにして湯たんぽカバーを使用して身体に当てる位置を変えながら温めてください。
湯たんぽの温度の測り方
湯たんぽの温度の測り方を3つ紹介します。
温度の測り方①料理用温度計を使う
料理用の温度計をお湯に入れて温度を測ります。ホームセンターや100円ショップでも販売しているので1つ持っておきましょう。
温度の測り方②泡を見て判断する
鍋で水を沸騰させると鍋の底に気泡が現れます。気泡から温度を判断する方法があります。
温度の測り方③沸騰したお湯にさし水する
沸騰したお湯の半分の量の水を加えると70度ほどになります。計算する必要が無く簡単にできます。
温度の測り方④計算する
計算する場合は以下のようになりま。
ややこしいと感じる場合は調理用の温度計を持参すれば間違いありません。
湯たんぽを使うメリット・デメリット
湯たんぽを使うことで色々なメリットがあります。
湯たんぽを使うメリット①経済的
湯たんぽは石油ストーブや薪ストーブのように燃料を必要とせず、お湯を沸かして湯たんぽに入れるだけなので経済的です。温度が下がったら再びお湯を沸かして入れる手間だけで何回でも使用できます。商品によってはガスコンロや石油ストーブで温めて使うこともできます。本体価格が安価なのも経済的と言えます。
湯たんぽを使うメリット②故障しない
金属製の容器にお湯を入れるだけなので、他の暖房器具のように故障の心配がない。長く使えるのは嬉しいメリットといえます。
湯たんぽを使うメリット③自然な温かさ
湯たんぽの温度は時間とともに低下します。ゆっくりと冷えていくので夜も眠りを邪魔しません。電気毛布は一定の温度をキープしているので、身体が暖房に合わさなければならない。睡眠時の体温上昇の邪魔をしない湯たんぽならぐっすり眠れます。
湯たんぽを使うメリット④こたつでも使える
電源が入っていないこたつの中に湯たんぽを入れれば、中が温かくなります。電源が無いサイトでコタツキャンプを楽しむなら湯たんぽを2つ入れておきましょう。
湯たんぽを使うメリット⑤災害時にも使える
お湯を入れるだけなのでキャンプだけではなく、災害用にも活用できます。災害時には停電することがありますが、湯たんぽならお湯を沸かすだけで使えます。ゴム製のコンパクトな湯たんぽを災害用に持っている人もいます。
湯たんぽを使うデメリット①やけどの危険性
熱いお湯を湯たんぽ本体に入れる時にお湯がこぼれてやけどする可能性があります。また、湯たんぽを直接身体に触れたままにしておくと知らずうちに低温やけどになる可能性もあります。
湯たんぽを使うデメリット②重量がある
湯たんぽの内容量は小さくても500ml、一般的な大きさで1,500ml~2,000ml。湯たんぽのお湯は満タンに入れるのでかなりの重量になる。持ち運ぶ時は両手で持つなど足に落とさないように注意したい。
湯たんぽを使うデメリット③徐々に冷えてくる
湯たんぽの素材や商品によっては朝まで温かさが持たないことがあります。朝の4時など冷え込む時間帯にひんやりした湯たんぽが体の近くにあると一層身体が冷えてしまいます。湯たんぽ選びは重要です。
湯たんぽの使用上の注意点
湯たんぽは沸かしたお湯を扱うためいくつか注意しなければならないことがあります。1つづつ解説していきます。
注意点①直火ではフタを開ける
金属製など直火OKな湯たんぽを直接火で温める場合は必ずフタを開けるようにしましょう。フタを閉めたまま加熱すると膨張して大爆発します。大爆発すると湯たんぽ本体はバラバラになり、勢いで熱湯が飛んできてとても危険です。
注意点②焚き火での加熱はおすすめしない
金属製は直火OKな商品もありますが焚き火で直接加熱するのはおすすめしません。焚き火で直接加熱すると劣化が早まるだけではなく、本体がススで黒くなり、素手で触ると手が真っ黒になります。ススをきれいに拭き取ってから使用しても湯たんぽのカバーなどにはどうしても少しはススが付着することになり、汚れるし手間がかかります。
注意点③使用時にはフタをしめる
湯たんぽはフタの口いっぱいまでお湯を入れるので、少しでもフタが緩んでいるとお湯がこぼれてシュラフがビショビショになります。フタを閉めたら逆さにして振ってみて漏れないか確認しましょう。
注意点④低温やけど
湯たんぽを使うときには低温やけどに注意する必要があります。低温やけどとは、熱くない熱源(肌温度より高い温度)に長時間触れていたことで起こるやけどのことです。熱さを感じないまま皮膚の深い部分の組織が壊死して重症化することもあります。
50度は身体で感じるくらい熱いため2分も肌に触れさせることは考えにくいのですが、44度なら真冬だと暖かく感じてしまうかもしれません。
低温やけどになると皮膚がヒリヒリしてきます。その場合は湯たんぽを身体から離しましょう。寝ているうちは遠ざけることができないため、睡眠前に必ず注意しておきましょう。湯たんぽは肌に直接ふれないようにカバーを付けます。直接触れなくても足先とシュラフ先端の隙間に置いておくだけで温かさが伝わります。
湯たんぽのメンテナンス方法
湯たんぽはちょっとしたメンテナンスが必要です。簡単ですので覚えておきましょう。
湯たんぽのメンテナンス方法①時期が終わったら乾燥させる
冬から春にかけて暖かくなり、湯たんぽを使わなくなったら水を抜いてフタを開けた状態で数日間置いて中を完全に乾燥させます。中が濡れたままだとカビや雑菌が繁殖する可能性があります。
湯たんぽのメンテナンス方法①パッキンを交換する
フタに付いているパッキンは経年劣化するため定期的に交換が必要です。ホームセンターやネットで購入できます。商品によっては替えパッキンが付属していることがあります。
湯たんぽの選び方
湯たんぽの選ぶ時に意識すべきポイントを解説していきます。これから解説するポイントを抑えて選ぶようにしましょう。
湯たんぽの種類
湯たんぽの素材には種類があります。
金属製
昔ながらの金属製の湯たんぽは熱伝導率が良く、保温性が高い。長時間温かさを保てるのがメリットでキャンプには打って付け!すぐに温かくなるので熱湯を入れた場合はやけどに注意が必要です。金属の中でもトタンやブリキは直火で温めることができます。
デメリットとしては、金属なので長く使うとサビが出たり、水漏れする可能性があります。また、踏みつけてしまうと変形することがあります。金属なので重たいのもデメリットと言えるでしょう。小さい子供とのキャンプでは子供が触って足に落とさないように注意しておきましょう。
直火で温める場合は7割くらい水を入れ、使用前に満水にします。
石油ストーブの上に直接置ける湯たんぽは便利です
お湯が冷めても水を沸かして入れる必要がありません
ゴム製
ゴム製の湯たんぽは柔らかいため身体に沿ってくれるので寝るときに邪魔になりません。また、使わない時はコンパクトに収納できるので登山やツーリング、バックパッカーにはおすすめ。デメリットとしてはメーカーによって耐熱性にばらつきがあったり保温性が悪いことがあります。購入時にしっかり耐熱温度をチェックしておきましょう。正直睡眠時の仕様には向いていないのが本音です。また、使い始めはゴム独特の臭いがします。
お湯を入れる時には本体を手で持つ必要があり、お湯をこぼすとやけどするので注意しましょう
陶器製
陶器製の湯たんぽは保温性が高いのがメリット。陶器の性質上、熱を本体にため込んでゆっくりと放出できるため、長時間温かさが続きます。デメリットは重たいこと。本体の重さに水の重さも加わるとかなりの重さになります。また、落とすと壊れてしまう可能性があります。陶器の可愛らしさが好きな方にはおすすめです。
慎重に扱う必要があり気を使うかも
プラスチック製
プラスチック製の湯たんぽは軽さが魅力です。金属製や陶器製に比べて圧倒的に軽く扱いやすい。金属と違ってサビが出ませんし、高温になりにくいため小さい子供が使うには安心です。お湯の量が少ないと、湯たんぽのお湯が冷めた時に本体が凹んで変形してことがあります。他の素材に比べて安価に購入できるため試しに購入するのも良いでしょう。金属や陶器に比べると保温性に欠けるのがデメリットです。
プラスチック製はストーブの上に直接置けないのでお湯を沸かして入れる必要があり面倒と感じるかもしれないね
充電式
電気で本体内のヒーターを加熱し、保温剤に熱を蓄えるタイプの湯たんぽ。充電式の湯たんぽは最短たったの10分~15分程度で充電完了し、なんと6時間~8時間は使用できます。最短10分程度の充電なので電気代も安くてお湯を沸かす手間がかかりません。小型の湯たんぽならUSBで充電できるタイプもあります。デメリットは蓄電式なのでポータブル電源やモバイルバッテリーなどを準備して、キャンプ場で充電する必要があります。安全性は高いのですが保温性に物足りなさを感じるかもしれません。
家族におすすめのポータブル電源とモバイルバッテリーは下の記事で紹介しています。
湯たんぽの耐熱温度
湯たんぽは素材によって耐熱温度が違うため、できるだけ温かくして寝たい場合は高温のお湯に対応した金属製がおすすめです。
- 金属製・・・80度以下
- ゴム製や陶器、プラスチック製・・・70度以下
加熱方法
湯たんぽの素材によって加熱方法が違います。焚き火やストーブで直接温めたり、IH対応などがありますので選ぶ際に確認しておきましょう。間違っても金属製を電子レンジで加熱してはいけません。
8時間後の温度検証結果
色々な方が各素材で8時間後の温度を検証していますが、皆さんの検証結果によると、共通して金属製が一番温かい温度を保っていました。例えば70度のお湯の8時間後は金属製が33度、プラスチック製が30度などです。入れたお湯の温度に対して湯たんぽ本体の温度は半分以下になります。
湯たんぽ本体の温度で比較した場合、お湯を入れた直後に比べて15度ほど下がっている印象です。体感では湯たんぽ本体の温度が30度以上あれば触れても温かさを感じます。
結果、湯たんぽは金属製で容量は大きい方が温かい温度を保てることが分かりました。
睡眠時に使うなら100均はダメ
100均の湯たんぽは4時間後には30度を下回る結果になっていますので睡眠時にはおすすめできません。焚き火など座った状態で短時間抱きかかえて暖を取るには使えそうです。
湯たんぽのおすすめ4選
湯たんぽのおすすめをチョイスしたので紹介していきますね。
湯たんぽA(エース) 2個セット
湯たんぽの代表的な商品はマルカの湯たんぽA(エース)。容量が2.5ℓと大きく、直火にも対応している。見た目はレトロ感のあるシルバーでオシャレ。どれを選べば良いかわからない場合はこの湯たんぽを選べば間違いありません。内部には支柱があり凹みに強い。そこはフラットになているのでフラフラせず安定感がある。
素材 | 金属(トタン)製 |
容量 | 2.5ℓ |
サイズ | 幅29.5cm×奥行21.6cm×高さ7.4cm |
重量 | 620g |
加熱方法 | 直火・石油ストーブ・ガス・IH |
付属品 | カバー |
金属湯たんぽ
バケツで圧倒的な全国シェアを誇る尾上製作所の湯たんぽ。昔からちり取りやジョーロ、湯たんぽなどのトタン商品を作り続けている信頼ある企業の湯たんぽです。最近ではアウトドアにお力を入れており、バーベキューコンロや火ばさみ、トング、テーブルなど様々な商品が販売されています。
尾上製作所の湯たんぽは金属製で黒い色味が渋い。直火での使用ができないので沸かしたお湯を入れることになる。
素材 | 金属(トタン)製 |
容量 | 2.4ℓ |
サイズ | 幅29cm×奥行22cm×高さ8cm |
重量 | 680g |
加熱方法 | ガス・IH |
付属品 | カバー |
プラスチック湯たんぽ 2個セット
湯たんぽで有名なマルカのプラスチック製湯たんぽ。3ℓと大きく保温性が高い。かわいいオレンジ色のレトロ感ある商品です。
素材 | プラスチック製 |
容量 | 3ℓ |
サイズ | 幅30cm×奥行22.5cm×高さ10cm |
重量 | ー |
加熱方法 | お湯を入れる |
付属品 | 替えパッキン |
やわらかエコ湯たんぽ
約15分で10時間使用できる充電式湯たんぽ。蓄熱プラグコードを差し込むだけで充電できる。保温カバーまマジックテープ式でなんと腕が入れられる!
素材 | ポリエステル |
容量 | ー |
サイズ | 幅32cm×奥行21cm×高さ1cm |
重量 | 1,310g |
加熱方法 | 充電式 |
付属品 | 保温カバー・蓄熱プラグコード |
湯たんぽと合わせて持っておきたいアイテム
シュラフ
睡眠時には湯たんぽをシュラフの中に入れてシュラフ自体を温めます。シュラフが真冬に対応していなければいくら湯たんぽでも十分力を発揮することができません。シュラフの選び方は難しいためしっかりと選び方を覚えて購入するようにしましょう。
ポータブル電源
真冬のキャンプでは電気毛布を掛けて寝るキャンパーがほとんど。石油ストーブや薪ストーブは睡眠時には使えないため電気毛布はあるとムチャクチャ便利です。電気毛布を使うためにはある程度容量が大きいポータブル電源が必要です。
家族で電気毛布を使う場合のおすすめのポータブル電源を下の記事で紹介しています。合わせてご覧ください。
湯たんぽの温度を保って快適な睡眠を!
湯たんぽは金属製がおすすめ。80度ほどのお湯を入れれば朝でも30度以上を保ってくれます。真冬のキャンプはシュラフに湯たんぽを入れて快眠しましょう。ポータブル電源があれば電気毛布もあると完璧です。
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